大人はついついこどもの絵を見ると、あれこれ口出ししたくなるものですね。
例えば、海は青だよとか、りんごは赤、耳がないよ、髪はどうだったかな?と言った具合です。
しかしながら、この一言一言がこどもたちの才能やモチベーションを潰しているとしたらどうしますか?
ということで、今日はこどもがお絵描きしている時の禁句 ベスト10をお伝えします。
1、上手だねと絵を評価しない
上手にかくというかせをはめないほうがこどもたちの創造性は高まります。
上手な絵には上手が故の不自由さがあります。そもそも、こどもたちの絵は、
上手に描く事が目的ではありません。こどもたちの体験した事や気持ちを画面いっぱいに表現すること、
そして描く過程での工夫や、発見をすることが大切なのです。
ですから、上手下手は関係なく、こどもの想いを聞いてあげることが大切です。
2、手がない、耳がない、色がおかしい、形が変などと批判しない
9歳までのこどもたちは、現実の通りに絵を描くのではなく、
自分の興味のあることを、自分の知った通りに描きます。
ですから、人間であれば、耳がなかったり、腕がなかったり、
洋服もきていないそんな絵がみられます。しかしながら、
こども達にとって正確な絵を描くことは重要なことではありません。
自分の世界の表現と自分がどのように世界を見ているのかを確認する場所、
それがお絵描きなのです。
3、テーマを与えるのはいいけれど書くのは子供の自由
3歳~4歳になってくると、この前キャンプに行ったときのことを絵に描いてみよう。
などと言うとそのテーマに沿って描く事が出来るようになってきます。
テーマを与えて、無理やりその絵を描かせるというのは好ましくないですが、
子供がそのテーマに関しての絵を描きたいのであればそういった誘導をするのもいいでしょう。
しかし、ひとたびテーマを与えたら後はだまってこども達にお絵描きは任せましょう。
間違っても、テントはこう書くんだよ、あれ、お父さんは眼鏡をかけているよね、
などと余計な口出しをしないように。
4、子どもの絵の発達を飛び越して描いてあげない
こどもがやっと形らしい形(クマさんや車、お花など)を描けるようになるのは
4歳頃になってからです。ですから、まだ形の描けない幼児に、
絵を描いてあげないことが大切です。
理由は、まだお母さんの描いたような絵がかけないので、絵を描く事が嫌になったり、
逆にお母さんのような絵をまねして描けても、それは単なる真似であって、
自分の絵でも、自分を表現する絵でもないため、非常に残念ですよね。
こどもたちは、絵を教えなくても自然に描けるようになってきますので心配する必要はありません。
絵の技術をさらに伸ばしたいということであれば、自分の絵を描けるようになったあと、
小学校の高学年以降にテクニックを学ぶことをお勧めします。
5、絵が上手に描けるように練習しない
4歳~5歳でもまだまともな人間を描かないということもあるかもしれませんし、
まだ形がおかしかったり、適切な色を使ってなかったりするかもしれませんが、
それが正常ですので特別気にする必要はありません。
ですから、心配して、ちゃんとした人間や形を描けるように練習する必要はありません。
逆に、練習してしまうとこどもたちの発達をゆがめてしまう恐れがあるので気を付けましょう。
6、親が絵が上手にかけるかどうかは全く関係ないので気にしない
こどもに絵の描き方を教えなければいけないという考えでいると、
私は絵が下手だからこどもにどうやって絵を教えればいいか分からないと不安になります。
しかし、この不安は無用です。むしろ、こどもたちには絵を教えないほうがよいのです。
教えなければこどもたちは自分の力ですばらしいお絵描きをしてくれます。