進化3 見当をつける
2MX57 ダンゴムシのお母さんが、9ユーロで子ダンゴムシ3匹に、
同じお菓子を10個ずつ買ってあげようと思っています。
お釣りが出ないように買うと、1個いくらのお菓子を買えばいいのでしょう?
という問題をしました。
初めに、9ユーロを背中に乗せたダンゴムシのお母さん、
子供三匹を描きました。
そして、お菓子を30個描いて・・・。
始め、一つ50セントと見当をつけましたが、
どう考えてもそれでは、高額になるとのことで、
次に、20セントかな?40セントかな?
何だか30セントくらいかな?で、30セントで確認していったところ、
9ユーロになったので、終了ということでした。
絵で問題を解く習慣が出来ていると、
もちろん計算式などは一切使わなくても解けますし
(ちなみに問題を解いた本人は足し算と引き算だけ学校で習っています)、
このように何となくこんな感じだなというのを、推測できるように
なって来るんですね。
このなんとなくこれっぽいなっと見当をつけれる感覚は、実力なんですね。
ですから、4年生になるまでは計算式を書かずに、絵だけで考える癖をつけて下さい。
ちょっと油断すると計算式で考えてしまいますので、注意が必要です。
考える力をつけるというのは、それぐらい繊細なことなんですね。
とにかく、絵だけで考える。絵を描いて考える。
これが、視(思)考力をつける秘訣です。
さて、これも後日談がありまして、
どんぐり問題が算数の問題ってことに気が付いてなかった!?
ということで、長男は(2016年3年生)、
最近までどんぐり問題が算数の問題だということに
気付いていなかったらしい・・・のです。
ホントかよっ!?
って、思わずツッコミ入れてしまいましたが、
どうやら本当らしいです。
「お母さんが言わなかったら、まだ気付いてなかった。」
そうです。
ということで、
とうとう、
この3年生の冬休みに長男のどんぐり問題にも初めて
計算式が登場しました。
以下、2年生の進化3で紹介した団子虫の問題です。

去年は、一個だいたい、いくらくらいかなと見当をつけていって、
何度かやり直して正解していましたが(ノートの左側)、
今回は30個お菓子の絵を描いたところで、9ユーロ÷30に
すればいいということになりました。
もしくは、
3ユーロ÷10でもいいよねということでした。

他には、
2MX67
サンタさんが、子ども4人に、それぞれ同じ値段のお菓子を2個ずつと、
そのお菓子1個の丁度3倍の値段がする玩具を一つずつ買ってあげようと
思っています。ただし、サンタさんが使えるお金を全部で88ユーロとすると、
1個いくらのお菓子と一ついくらの玩具を買ってあげればいいでしょう。
以前までは、こんな感じで大変そうだったんですが・・・

ようやく、理解と計算式がつながりました。
丁度いいころですね。
5歳からどんぐり問題を始めて、
これまでは、理解と思考の部分を重点的に鍛えてきました。
そして、その方法が習慣化され、定着してくるのが
9歳の壁を超える、小学3年生あたりです。
また、
この頃になると子どもたちの抽象思考力が上がってくる
こととも関係しているのだと思いますが、
問題の全体を見渡しながら、細部を考えるということが
上手に出来るようになってくるため、
処理能力が上がります。
この時期までに、しっかりと具象(半具象)思考で思(視)考力鍛えてきた
子どもたちは、小学校4年生頃から学習の内容が少々難しく
なってきても、びくともしない学力を手にいれることが出来ます。
さあ、小学生後半では、これまで鍛えた理解と思考の
過程を算数語(計算式)で表わすことにより、
誰にでも自分の思考過程を分かってもらえるように、
プレゼンテーション力を鍛えていきましょう。
これから、どんぐり問題に取り組まれる方、
なかなか進まないと焦ってしまう方、
大丈夫です。
子どもたちは必ず進化しますので、
どんぐり問題の約束事を必ず守って
丁寧に進めていって下さい。