『どんぐる教室』とは?どんぐる教室のコンセプト

21世紀の教育課題は、豊かな人間性と、高度な問題解決能力を育み、自由自在に生き抜ける力をつけること

みなさん、こんにちは。

『どんぐる教室』どんぐる先生こと、
マガンニャ直子と申します。
どうぞお気軽に、直子先生と呼んで下さいね。

私は、マルチリンガル国家である
欧州ルクセンブルク大公国で4人のハーフの子育て、

そして、子供達の日本語継承語学習に頭を悩ませている
母親の一人でもあります。

ルクセンブルク語、ドイツ語、フランス語、
スペイン語、日本語と沢山の言語の習得を
強いられる子供達を目の前に見ていると、
気の毒に思うこともしばしばです。

そんな状況の中で、
いかに子供の負担を軽減しながら
日本語継承語教育をすすめていくか、

言葉だけでなくどうすれば子供達の
理解力や思考力といった学力をも同時に
育てることが出来るかを追求しています。

このボーダレス社会において、
世界中どこにいても自分の人生を
自在に生き抜ける力をつけてあげることが出来れば、
それが子供達にとって一生の財産になります。

また、それこそが親が子供に継承すべき最大の
贈物といっても過言ではありません。

どんぐる教室では、日本語継承語教育を、
このような教育の中の目的の一部分として
いかに子供達の健全な発達のバランスを保ちながら
日本語教育を組み込んで行くかということを
念頭に授業を展開していきたいと考えます。

バイリンガル、マルチリンガル環境で
育っている子供たちですが

放っておくだけでバイリンガル、マルチリンガルに
なる訳ではありませんし、

現地の学習と日本語学習・・・膨大な量の
学習を強いられています。

そういった中で起きる、ストレスやプレッシャー、
モチベーションの低下を上手く解決して、
日常の中に日本語教育を上手に取り入れていくための
解決策を提供していきます。

というわけで、
どんぐる教室は日本語とどんぐり倶楽部の
良質の算数文章問題(どんぐり問題)の
二本立てになっています。

日本語が上達してほしいという目的だけを考えるならば
話は比較的簡単かもしれません。
びしばしやればいい訳ですからね。

しかし、日本語ばかり勉強しているわけにはいきません。
とくに、ルクセンブルクという特殊な言語環境と、
そして、両親の言語が違うとあり、
子供達は日常的に5か国語を使用することを強いられています。

子どもは嫌がるのに無理やりプリント学習を
させるなどもしたくありませんし、
また日本語のテレビ、漫画など娯楽でさえも、
それらにより多くの時間を割くこと自体が難しい状況にあります。

とにかく子ども達の時間は貴重で、遊び、
こちらの勉強、日本語、そしてその他の国語、
と全体的なバランス調整が必要です。

また何よりも子ども達の精神衛生や正常な心の発達、
バランス感覚を崩したくありません。

ですから、限られた時間の中で、いかに効率よく、
効果的に、子どもに負担なく結果のでる学習をするかを
考えることが重要になってくると思います。

次に、私がどんぐる教室で
どんぐり問題にこだわる理由ですが、
どんぐり問題に取り組むと算数だけでなく、
日本語、他の言語においても読解力が
格段にUPするということが分かっているからです。

※つまりもともと算数も国語も同じ力を使うということなのですが・・・。

『分かる』『理解する』とは、目で視える、
イメージ出来るということです。

人間は言葉だけで理解したり、
考えたりしているのではありません。

脳内の情報処理は超高速の視覚イメージによって
行なわれているそうです。

ですから言葉→イメージ再現→言葉という練習を
常々意識して行なっていると、深い理解が得られるようになります。

特にイメージ力のまだ弱い低学年までは重要です。

『分かる』『理解する』とはイメージ出来ることだと書くと、
分かりきったことのように思えますが、
ここをキチンと理解している人は少ないと思います。

ここを良く分かっていない教育者がごまんといることで、
負のループに陥っていることが多々あると思います。

また、どんぐり問題は算数の形式をとっていますので、
国語の読解よりも緻密な理解を必要とします。

つまり、正確な理解が求められるというわけです。
ここも重要なポイントです。

緻密なことに慣れているとおおざっぱには出来ますが
(算数的読解→国語的読解○)、おおざっぱに慣れていると
後々緻密なことに絶えられなくなります(国語的読解→算数的読解×)。

一般に言う文型頭とか理数系頭とか言われる
ところのものと解釈してよいかと思います。

つまり算数的な読解に慣れておくと、
国語読解は余裕で出来ると言うことですね。

『考える』『思考する』というのは
『理解』の先にあるもので、
イメージ操作(移動、変形、比較、連想、複写)の
ことを言います。

それから、どんぐり問題の何よりもすばらしいところは、
子どもの感情を潰すことなく、楽しみながら、
納得しながら最高の思(視)考力を養うことが
出来るということにあります。

これは何もテストでいい点が取れるとか
有名な大学に入るとかそういった
低次元なものを目的としていません。

どんぐり問題をする中で、自分の人生を自分の力で
いかに楽しいものにするかということを
学んでいくことが出来ます。

もはや哲学です。人生とは、生きるとは何ぞや
ということを身をもって体験しているのです。

ルクセンブルクは世界でも珍しい多言語国家です。
バイリンガルの子供は珍しいですね。
4~5ヶ国語話す子供は普通にいます。

そんな中で思うのですが、いろいろな言語を話せるのは、
話せないより便利であるけれども、それまで。

子ども達には、便利な翻訳機ではなく、
自分の力で人生を楽しくでき、洞察力があり、
良く考え、自分の持ち味を上手に出せる人、
人間的な判断が出来る人になって欲しいと願っています。

 

教育とは、

自由自在に人生を楽しめる方法を子供たちに教えること


勉強って一体何のために、誰のためにするの? 

今まで自分が受けてきた教育により
植えつけられた価値観を取り払い

もっと自由に

もっと自分らしく

もっと楽しい未来を
親子で作っていくことがどんぐる教室の目的です。

 

他人の価値観や評価の中で生きる人生

諦めさせ続けられる人生

そんなのつまらない。


自分の感情を大事にし
自分に正直になって

自分で考えられる地頭を鍛え
自分の足で立って、
責任を持ってしっかり
自分の人生をコントロールできる

そんな大人になって欲しい。

 

人間の正常な成長には「楽しさ」が絶対条件なのです・・・。

                 糸山泰造『思考の臨界期』より

                                 DONGURI’s concept is simple. However the way is neither easy nor instant. It is stubborn and sensitive. That’s why it is firm and effective at the sametime. In other words , it is really good therefore it is hard to manage.

by ItoyamaTaizo

 

【どんぐる先生プロフィール】:

Naoko-1-5子供の発達、心理学、脳神経学、言語学などを学び、言語聴覚士として、小児病院、リハビリテーション病院、脳神経外科病院勤務にて、失語症、高次脳機能障害、嚥下(えんげ)障害、発達支援、聴覚障害などのリハビリに従事。

現在ルクセンブルク大公国在住。5児のママ。2011年にハーフの子供達を対象に、継承日本語・絵で解く算数指導を目的とする寺子屋『どんぐる教室inルクセンブルク』の運営を開始。➦もっと詳しいプロフィール

 

 

 

 

投稿日:2015年12月16日 更新日:

執筆者:

narrative-794978__340

通称どんぐる先生

ルクセンブルク大公国5か国語環境で、5人の子育てをしながら、ゆっくり・じっくり・マイペース日本語継承語教育と考える力を伸ばす『どんぐり倶楽部』の算数教育方法を広めています。

➦詳しいプロ―フィールはこちら