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日本語教育

ルソーの文字教育の考え方~どうする幼児期の文字指導~

投稿日:2016年12月21日 更新日:

 

いつからこどもに文字を教えたらいいの?

早いうちからやっとけばあとで楽だから教えた方がいいのかな?

そんなに小さいうちからお勉強させるのもどうなのかな?

じゃあ、一体どうすればいいの?

 

ということで、

幼児期の子どもたちにどこまで文字を教えるか

多くのママの悩みどころですよね。

 

今日は、

『幼児の文字教育』 しおみとしゆき 大月書店
という本のなかに、

ルソーの書いた、

『エミールー教育についてー』という本の紹介がされており、
それが大変興味深いものだったので、ここに引用しておきます。

ママの、いつから文字を教えればいいの?の問いへの
疑問を解決するお役に立てれば幸いです。

 

以下引用

ルソーは1762年に公表した有名な
『エミールー教育について』という本の中で、
当時のフランス文化と教育いついてきわめて鋭い批判を加えました。

そして、当時の人々が考えようもしなかった
子どもの独自性と発達の道筋について、
実に丹念に発見した事実とそれい基づく
彼の教育についての考えを展開しました。

当時の人々は、今では常識になっているような子ども観

ー子どもは大人のひな型、
つまり「小さなおとな」などではなく、
それぞれの時期が独自の発達的意味をもっており、
それを充実させてこそ次の発達の時期が
生きて来るというようなことー

をまだ持ち合わせていませんでした。

ルソーは、その点を批判し、
子供の発達のそれぞれの時期に大切にすべき
教育の中味を主張しながら、自分の頭を使い、
事実に基づいて考えられる誠実な、
将来の新しい社会・国家を担える人間を
形成するための教育を架空の生徒
「エミール」を登場させて述べています。

 

その中で、ルソーは言葉や文字(書き言葉)の
教育についても随所でふれています。

今、それらの一部を引用してみましょう。

「私はことばでする説明は好まない。
年少の者はそれにあまり注意を払わないし、
殆ど記憶に留めない。

実物!実物!私達は言葉に力を与えすぎている、
ということを私はいくら繰り返しても
決して十分だとは思わない。

私達のおしゃべりな教育によって、
私達はおしゃべりどもをつくりあげているにすぎない。」

「一般的にいって、
実物を示すことが不可能な場合の他は、
実物にかえるに記号をもってするような
ことをしてはならない。

その記号が子どもの注意量を吸収して、
それがあらわしている事物をわすれさせるからだ。」

「読むことを必要とさせるあらゆることを
犠牲にして読むことを覚えるくらいなら、
むしろエミールが全然読み方を
知らないでいたほうがましだと私は思っている。」

「私達にどうしても書物が必要というなら、
私の考えでは、自然教育の最もよくできた
概説を提供する一巻の書物が存在するのだ。

・・・・それはロビンソン・クルーソーだ。」

 

ルソーは、幼児期から少年期にかけては、
何よりもまず身体や感覚器を徹底して鍛える事、
あくまでも事実(実物)にそって知恵を
働かせる知性を身に着けるために、
安易に人の言葉に頼る習性を身に
付けさせてはならないことなどを主張したのです。

それは、理性の時代(青年期)になって、
真に理性に基づいて思考することのできる
人間となるための何よりもの
土壌をきたえることだと考えたからです。

 

ルソーがここでことさらにいおうとしたこと、
なかでも、文字記号を早くから身に着けることによって、
書かれた内容の背後にあるもの、

つまり事実の世界へ関心が向かわないで、
言葉のうえだけで知ったつもりになるような
ことは極力避けなばならないこと、

人の言葉で知らなくても事実を知っていれば、
いずれそれが生きてくるのだということ、
などは、私達も子どもの教育を考える際の
大切な教訓とすることができると思います。

 

早くから文字を読み書くようになっても、
そのことによって事実の世界よりそれが
表されている言葉の世界の方を重視するような
心性や態度が幼い心に身についてしまえば、
その教育はかえって人間をダメにしてしまうということです。

 

幼児期から少年期にかけての子どもにとっては、
事実の世界と向きあって新鮮に驚き、発見し、考え、
悩む体験をつみ重ねることの方が、
何よりも大切だということでしょう。

ルソーの戒めは、幼児期の文字教育の
可能性一般を否定しているというよりは、
この時期の教育の在り方を考える時の、
とても大切な視点を主張していると
考えるべきではないでしょうか。

 

ちょっと話はズレルかもしれませんが、

言葉で知っていても、体験として腑に落ちていないということの例は

沢山ありますよね。

例えば、継続は力なり、
毎日コツコツ積み重ねることが結果を出す。

先生からも親からも言われます。
業績を残した人、偉人なども伝記の中で
語っていると思います。

だからみんな言葉では知っていますし、
そうするべきだ、そうすることが結果を出すんだ、
継続することはいいことだと思っていますが、
それを事実として、体験として知っているでしょうか?

継続は力なりと子どもたちを戒めている本人でさえ、
実は何一つ継続していないということも多々ありますよね。

 

継続に関して言えば・・・

ー毎日少しでも着実に行っていく

ー少しだからやっていることを楽しむ余裕もあるし、吸収も出来る

ー無理のない量だから長く続くし、一夜漬けではないので着実に力になっている

ー習慣になってくるので、行うのが苦痛ではなくなる

ー毎日やらないと気持ちが悪くなる

ーそのうち楽しみながら創意工夫や応用発展が出来るようになる


こういうことを小学生のうちまでに
言葉だけではなく
体験として
知っておくということが大事なのです。

 

-日本語教育

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