どんぐり問題【一般】 算数お役立ちアイテム

文句を言わず難問に挑戦するようになる効果的なシナリオとは?

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算数の文章問題が難しいと
すぐ、分かんない、とか、メンドクサイとか
難しいとかいってなかなか進まない
ということがあります。

今日は
その時の対処法をお伝えします。

今日の対処法はどちらかというと
中~高学年向けかな?

メールの後半のほうに
私がいつも使う説得シナリオ(笑)が
あるので、是非ご使用下さい♪

さて、で、

一番悪い対応の仕方は
ご存知かと思いますが、

解き方を教えちゃうことです。

ほら、ここがこうこうだから
こうすればいいんじゃないの?

みたいなアドバイスも
ダメですね。

なぜかというと、
教えちゃう、もしくは
誘導するってことは
本人は全く頭を使っていない
ですもんね。

たとえば、

『数学的思考法』という
芳沢光雄先生の本に
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『分数計算ができない大学生の多くは、
小学生高学年から中学生の頃の一時期には
分数計算ができていた。

そして彼らは、
かつて子供の頃は分数の計算ができたが、
やり方を忘れて今となっては
こんなことをやってしまう。

1/2+2/3=3/5

理解ではなくやり方の練習から入る
教育を受けたものが、
気づけばやり方をわすれて
しまうのもむりはない。』

とあります。

やはり、

自分の頭で考えずに
やり方だけ教えてもらって
その場ではできても、
結局わすれちゃうってことは

実になっていないので
まったく応用が効かない
ということですよね。

子どもからしてみれば
そのときの勉強時間を返せ~って
思いませんか?

なのでとにかく、
遠回りに見えても

ズルをせずに自分の頭で考えよう!
ということなのです。

ズルしたら、せっかく伸びるはずだった
学力が低下するというしっぺ返しをくらうのは
なにをかくそう本人なのですから。

で、

子どもが問題難しい、分からん、
大変過ぎ・・・なんて
ぐちゃぐちゃ言ってくるとき、

私がよく子ども達にいうのは、

ちょっとまった、

君達はね、まだ小学生だから
大人になったときのための
練習をしています。

考えてごらん、

問題もちゃんと最初から用意してあって、
しかもご丁寧に答えも一つある。

だから、
そこまで難しくはないんですっ。

社会にでたらね、

まず
その解くべき問題自体を
自分で探さないといけないんです。
しかも、問題解決するのに意義のあるような
ものであることが前提だよね。

そして、答えはこれですよって誰も
知らないし、教えてくれないから、
これが答えだということを
自分で確信できないといけない。

これはね、
ものすごい自信がいるわけ。

その答えが絶対にあっているという
ことを今度は証明するためにいろいろと
努力をするんだけども、
最初は上手くいかないから失敗する。

また失敗する。

それでも、まだ自分は絶対にデキル
自分の判断は正しい
という自信を持ち続けないといけない。

これは、
並大抵のことではできません。

だから、

いま、まだ小学生だから
オマケして

こっちで問題も用意するし、
答えあわせもちゃんとしてあげるんだから
ちっとは自分で考えよう!

こういう風に、
子ども達の視点とか目標といったものを
未来へ未来へ向けてあげると、

自分の現状とそれを比較してみたときに
こども自身、

『たしかに、それにくらべれば
いややってることはまだそんなに大変では
なさそうかもしれない。』

と、動揺せずに
考え続けることができます。

しかし、

目先のことだけ考えて、

問題を解いて答えに正解する
というところをゴールにしてしまうから

答えが出せないとそこにばかり
執着してしまって、

ドツボにはまり
結果、自分で考えれないので
学力も伸びないということに
なります。

「あれ?
なんで、ちゃんと教えて
頑張ってるのに
なんでまた同じとこで
ひっかかるんだろう?」

なんてことが起きる訳です。

芳沢先生も、

『数学的思考が重要というなら、
目先の効果ばかりを重視する
条件反射丸暗記の計算で

数学力が上がるという幻想を
まずは捨てて頂かなければならない。

算数・数学は与えらえた条件のもとで
いろいろと「考えること」を
学ぶものであるはずなのに、

単純な計算練習の数をこなし
スピードを上げることや
解法を丸暗記することが

数学力を上げる「救世主」であるかのように
受け取られている風潮が

現在の算数・数学教育の抱えている

大きな問題。

試行錯誤の過程こそ、
考える力を育てるための
大切な栄養です。』

というようなことを、

何回もおっしゃっています。

まさに、

ここですよね、大事なところ。

学校教育が変わるのは
時間がかかります。

ご家庭で意識するしか
ありません。

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ルクセンブルク大公国5か国語環境で、5人の子育てをしながら、ゆっくり・じっくり・マイペース日本語継承語教育と考える力を伸ばす『どんぐり倶楽部』の算数教育方法を広めています。

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