日本語教育

新しいジェネレーションを生み出す、日本語教育の在り方。

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日本語継承語教育の在り方

私的には、

どちらかというと

子どもに日本魂を教えたいとか、日本の心を学んで欲しいとか

日本式の、勤勉、誠実、実直なしつけを・・・とか

日本語をばっちり教えたいということよりも、

 

折角親が日本人なんだから、

日本という切り口で世界を見るという発想を

与えたいと思います。

 

こういうこともあるんだよという、

物の見方の幅を広げてあげると言った方がいいでしょうかね。

 

例えば、日本人がスペインの文化を知ろうと思っても、やっぱり

外国人として外から見たり勉強したりしただけでは

分からない部分とか、感覚的、感情的につかめない部分って

あるわけじゃないですか。

 

でも、その文化を持った人が家族だったらより深く

学べますよね。そして、言葉を学んだり、

文化や価値観を肌で感じたりすることが実際に出来る訳です。

 

 

また、

 

そもそも、片親が外国人で外国で生まれ育っているという時点で

日本にいる日本人のように育てようとか日本人のように

日本語を話すとか、同じカリキュラムで勉強させるとか

いうこと自体あまり意味がないことだと思うんですよね。

 

日本語継承語教育でも、日本語ももちろん教えますし、

日本の文化を知って欲しい、例えば、

お祭りとか節分とかひな祭りとか・・・いったものを体験させたり

教えたりするわけなんですけれども、結局それ自体は別に

そんなことを知らなくても生きて行けるし、何の支障もないわけ

なんですよね。

 

でも、なんで子供にそれを伝えて行きたいかというと、

もちろん、親の自身の経験を共有したい、純粋に面白いことを

新しいことを体験させたいというのもありますよね。

 

片親日本人なので教養の範囲として、

言葉、文化として知っておいて欲しいというのも

あるでしょう。

 

 

そういったことをいろいろ考えていくと、

やはり日本語や日本文化継承教育の目的は

おのずと、

 

子供達に日本語を学んでもらい、文化を知ってもらうことで

もっと次元の高いテーマに結び付ける必要が

あるのではないかというところに行きつくのです。

 

日本、日本文化、日本語、日本の精神等、日本に向かっているベクトルの

方向性が変わるのがお分かりいただけるでしょうか。

 

 

時によっては、外国語を勉強する方法で日本語を勉強するような時もあるでしょう、

状況によっては、現地の勉強が忙しくて文化継承に偏ってしまう場合も

あるかもしれません。でも、それでもいいと思うし、何らかの形で

日本というものの見方があるんだということを教えてあげれれば

それはそれでよいのではないかと思うのです。

 

 

多文化・異文化・マルチリンガルで育った子供達の使命というのは

日本という国を含む・含まないに限らず、

 

いろんな人の考え方とか、

いろんな人の生き方とか

いろんな状況であったりとか

宗教とか文化とか

物の見方、切り口

いろんな国の歴史・・・

 

そういったことを、多面的、立体的に見ることが出来て

それを認めて受け入れたうえで

うまい具合に融合していくような

 

世界の新たな道を創造していくような

そういうものだと思うのです。

 

 

ですから日本語継承語教育を行う私達も、

そのような視点で子供達に接してあげると

無理なく・無駄のない日本語教育を行うことが出来るのでは

ないかと思います。

-日本語教育

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通称どんぐる先生

ルクセンブルク大公国5か国語環境で、5人の子育てをしながら、ゆっくり・じっくり・マイペース日本語継承語教育と考える力を伸ばす『どんぐり倶楽部』の算数教育方法を広めています。

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