進化14 どうして気が付かないのか?それは数字の罠
はい、今回は以下の問題です。
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クジラのマッコウ君の今日の朝ご飯はプランクトンです。赤プランクトンと青プランクトンを合わせると12428匹います。赤プランクトンは青プランクトンの丁度12倍だとすると、赤プランクトンと青プランクトンは、各々何匹いるでしょう。
この問題の鍵は、「赤いプランクトンは青いプランクトンの12倍です。」
この部分をしっかり理解して、キチンと丁寧に絵に出来るかどうかです。
次の写真を見て下さい。
ちょっとずるして、というかおおちゃくして、絵で描く所を
12という数字で描いてしまいました。
そうすると、どうなると思いますか?
その12という数字に引っ張られて、よく理解せず考えもせず
12428匹を12で割ってしまいます。
そして、永遠に計算を繰り返すことになるのですが、
答えには当然たどり着けません。
絵をキチンと描かずに12と数字で描いてしまった
たったこのことが、障害になり理解と思考を
妨げてしまうのです。
このような、一見あまり重要でなさそうなことを
キチンと絵に描いていくという習慣こそが学力を
伸ばす上で非常に重要なことになってきます。
ということで、
先ほどの絵をこう描いたらどうでしょうか?
この様に絵を描いて、この絵をずーっと良く見て見るんです。
そうすると、自動的に次にどうすれば良いか見えますよね。
12428匹を●に分配すればよいということを。
そして、その●の数は13です。
これは、些細なことに見えますが、この本のちょっとしたことが
理解と思考に大きな違いを産みます。
国語の文章読解でも同じことが言えます。分かっているようで分かっていないのは、このような細かなところが正確にイメージ化出来ていないからなのです。
ですから、まず大切なことは
文章に書かれている通りに、きちんと絵にする。
そして、自分の描いた絵をよーく見る、見る、見る。
そして、もしその時に気が付かなくても、
ビジュアルイメージを脳にインプットしておきさえ
すれば、
数か月後には自然に脳味噌が答えを出してくれる
ということです。
また、絵を描く理由ですが、頭の中の視覚イメージを大量に長時間保持しておくのは大変なエネルギーを要します。それでは、イメージ保持だけで精一杯で、それを使って思考するのは困難です。ですから、紙に描くのです。そうすることで、視覚イメージ保持に使われるエネルギーを全て考えることに使えますので、少ないエネルギーで多くの思考が可能になるというわけです。