どんぐり問題【一般】 日本語教育

子供の日本語がヤバいと思った時の対処法2

投稿日:

前回に引き続き・・・
そもそもことの始まりは

そろそろ6歳長女とどんぐり問題年長さんの
「みずいろのえのぐ問題」をした日のこと。

そうそう、こんな問題です。

0MX10

みずいろのえのぐを いっぽんつかうのに
がようしを 6まいつかいます。
きょうは みずいろのえのぐを 4ほんも
つかっていいそうです。みずいろの
えのぐを みんなつかってしまったとき、
なんまいのがようしを つかうことに なるでしょうか。

で、

みずいろまでは大丈夫だったのですが・・・。

絵の具?

1本使うのに・・・画用紙??

6枚つかう???

長女の頭の中が真っ白なのが
ありありと見えました。

どんぐり問題に子供と一緒に取り組んだ
ことのある人であれば共感していただける
と思うのですが、

どんぐり問題をしている時は
面白いように、そして怖いほど
はっきりと子供の頭の中が見えてしまいます。

何が分からないのか
どこでつまずいているのか

言葉の意味なのか
全体を見ることが苦手か細部か
絵をよく見れないのか動かせないのか

緻密なことに耐える忍耐力の有無
楽しむ力 などなど

長女の場合の頭が真っ白状態・・・

まさに、分からない、理解できないの
正体はこれだー!って感じでした。

 

そう、
絵が描けない、
見えない、

 

なにを隠そう
これこそが分からない、理解できない
状態なのです。

 

思考力を鍛える前には理解力が必要。
言葉を使う人間の理解力を育てるには
やはりある程度言葉の力も必要です。

そしてその言葉から自力でオリジナルの
視覚イメージを想起できること。

前回の記事にも書きましたが、
いろいろあって

上二人のように長女に日本語を教えて
いなかった(教えてあげれなかったと
言いたいところですが、言い訳しないで
おきます)私の責任なのですが、

日本語の語彙力が少ないのです。

 

それにも関わらず
上二人の子ども達と同じような反応を期待して

 

絵の具とか画用紙とか、絵の具1本で6枚かける
の意味がちんぷんかんぷんの状態に
ガックリ(自分の不甲斐なさに)きた私でした。

こんなに教えてなかったんだーって。
撃沈。

そうそう物事調子よく進む訳ありません。
育てたようにしか育たない。

日本語だって
私以外使う相手がいないのだから
教えたようにしか分からない。

ごもっとも。

そんなこんなで、
腹をくくって、覚悟をきめて、
今から出直し、やるしかない。

とにかく、
ゆっくり、じっくり、丁寧に。

ということで早速その日の夕方
子供達を連れて水色の絵の具を買いに
行きました。

そして家に帰り、

絵の具、筆、パレット、水入れ、
長男が学校で使い残していた画用紙を
引っ張り出し・・・

これが絵の具です。
これが画用紙です。

と説明。

じゃ今から、この絵の具を一本使うのに、
何枚画用紙をぬれるかやってみよう!

といって、
皆で画用紙を青でぬりはじめました。

上の子も参加して私も含め5人でシャカシャカ・・・

なぜか、水色のチューブ絵の具がなかったので
青で代用だったのですが・・・。

でぬり終わった様子がコチラ

IMG_7926 IMG_7929

 

さて、一本の絵の具で何枚ぬれたかな?

ぬり終わった画用紙を数えて
全部で12枚だったかな?になりました。

ということでその日のどんぐり問題は
終了。

面倒ですがこれしかないですよね。

子供が味わえるゆっくりさの時間の流れのなかで
その体験に言葉を添える。

日本にいるようにはなかなか
出来ませんが、どんぐり問題を
通して一つ一つ積み重ねていきたいなと
思います。

覚悟をきめるまでは、
何だか面倒だなと思っても、

よしやるぞっ!と決めてやってみると
子供とただ紙に青を塗るだけのことでも
とーっても楽しく出来ます。

みなさんも画用紙を青にぬって
みて下さい。

なんだか爽快な気分になれますよきっと。
大人も夢中になれます。

そして、ああ今日も一緒に楽しいこと
出来てよかったなという満足感を
得ることも出来ます。

 

 

-どんぐり問題【一般】, 日本語教育
-, , , , , , , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

no image

新しいジェネレーションを生み出す、日本語教育の在り方。

日本語継承語教育の在り方 私的には、 どちらかというと 子どもに日本魂を教えたいとか、日本の心を学んで欲しいとか 日本式の、勤勉、誠実、実直なしつけを・・・とか 日本語をばっちり教えたいということより …

pencils-452238__340

子供の日本語がヤバいと思った時の対処法3

前回は青い絵の具を使いきるには何枚の 紙が必要か~というのがちんぷんかんぷん だった娘に、 実際に青い絵の具を使って、 画用紙を塗ってみるという方法を 試したというお話でした。 結局、子供の理解力や言 …

IMG_7976

日本語力UP 生後3ヶ月の赤ちゃんへの語りかけ

3か月の赤ちゃんの語りかけの実践   この頃の赤ちゃんは目覚ましい発達を 見せてくれます。 第一に、あやすとにこっと笑うようになります。 第二に、声(喃語なんご)を出すようになります。 第三 …

IMG_4266

数学的センスって実はこういうことだったんだなぁ。

よく、 「あの人は数学的センスがあるから~。」 みたいな話しますよね。 こっちが頭をどんだけひねってもお手上げ状態 の問題を、こうすればいいような気がする みたいな感じで いとも簡単に解決する人。 そ …

no image

日本語教育に執着しない日本語教育方法というパラドックス。

小学生の間は司令塔を鍛えよ! どんぐり問題関連の記事でも 口を酸っぱくして書いていることなのですが、   12歳までは ゆっくり じっくり 丁寧に育て・・・   思考回路を育てるこ …

narrative-794978__340

通称どんぐる先生

ルクセンブルク大公国5か国語環境で、5人の子育てをしながら、ゆっくり・じっくり・マイペース日本語継承語教育と考える力を伸ばす『どんぐり倶楽部』の算数教育方法を広めています。

➦詳しいプロ―フィールはこちら